当サイトの記事は、財務省・造幣局・日本銀行・国税庁など公的機関の情報、田中貴金属工業の公表価格、各買取店の公式情報、Yahoo!知恵袋などの公開された声をもとに編集部が独自に執筆しています。金価格・買取価格は記事執筆日時点の参考値で、日々変わります。
押し入れや実家の金庫から、ケースに入った10万円金貨が出てきた。そんな時、まず迷うのは「銀行に持って行くか、買取に出すか」ですよね。
結論から言うと、10万円金貨の買取では、額面の10万円より金としての目安のほうがずっと大きい状態です。
この記事では、手元の金貨の種類の見分け方から、相場の計算、売る店の選び方、売ったあとの税金までを、売る順番に沿って案内します。
実家の引き出しから、天皇陛下の10万円金貨が2枚出てきました。銀行に持って行けばいいんでしょうか?
銀行なら1枚10万円として引き換えてもらえます。ただ、金としての目安は額面を大きく上回っているので、先に買取の金額も確かめてみましょう。
売りたい気持ちはあるんですが、相場も店も分からなくて。何から始めればいいですか?
まずは金貨の種類と重さを確かめるところからです。重さが分かれば、今日の金の価格から目安を自分で出せますよ。
10万円金貨は買取に出すといくら?先に結論をお伝えします
『銀行で10万円になるなら、それで十分かな』と思う方も多いはずです。実は、ここが一番もったいない分かれ道なんです。
- 10万円金貨は純金でできていて、重さは20gか30gです
- 金の重さだけで見た目安は、20gで455,460円、30gで683,190円です
- 銀行で引き換えると額面の10万円になります
- 店の提示額は店ごとに違うので、2〜3店で比べてから決めましょう
上の金額は、田中貴金属工業が2026年10月20日17:00に公表した金の店頭買取価格22,773円/g(税込)に、金貨の重さを掛けたものです。
記事執筆日時点の参考値で、金地金(インゴット)の価格です。記念金貨の買取価格そのものではない点に気をつけてください。
額面と金としての目安を並べてみると
日本の記念金貨のうち、10万円金貨と5万円金貨について、額面と素材の目安を並べてみました。
| 金貨 | 重さ(純金) | 額面 | 金の重さで見た目安 | 額面との差 |
|---|---|---|---|---|
| 天皇陛下御即位10万円金貨(平成2年) | 30.0g | 100,000円 | 683,190円 | 583,190円 |
| 天皇陛下御在位60年10万円金貨(昭和61・62年) | 20.0g | 100,000円 | 455,460円 | 355,460円 |
| 皇太子殿下御成婚5万円金貨(平成5年) | 18.0g | 50,000円 | 409,914円 | 359,914円 |
目安は田中貴金属工業 2026年10月20日17:00公表の金の店頭買取価格22,773円/g(税込)×重さで計算しています。
30gの金貨なら、額面のおよそ6.8倍です。20gの金貨でも、およそ4.6倍になります。
そんなに差があるんですね。じゃあ、どの店でもこの金額で買ってもらえるんですか?
そこは店によって変わります。この表はあくまで「金の重さで見た物差し」なので、実際の提示額は店ごとの単価や評価で上下します。
5万円金貨は額面との差がもっと大きい
意外かもしれませんが、額面に対する差がいちばん大きいのは5万円金貨なんです。18gで素材の目安は409,914円なので、額面5万円のおよそ8.2倍になります。
『5万円だから10万円金貨より安いはず』と思い込んで、銀行で引き換えてしまうのはもったいないですよね。額面の大小で判断せず、重さで比べてみてください。
もう少し詳しい相場の考え方は10万円金貨の買取相場の記事で、額面と金の価値の比べ方は10万円金貨の価値の記事で扱っています。
手元の金貨はどれ?種類と重さを確かめる
「10万円金貨」と呼ばれるものは、実は2種類あります。昭和天皇の御在位60年を記念した金貨と、平成2年の天皇陛下御即位を記念した金貨です。
さらに、同じ天皇陛下の記念でも5万円金貨や1万円金貨があります。重さが違うので、まずはどれなのかを確かめておきましょう。

10万円・5万円の記念金貨の基本データ
財務省と造幣局の記念貨幣一覧から、売る時に関係する項目だけを抜き出しました。
| 正式名称 | 年銘 | 額面 | 量目 | 直径 | 発行枚数 |
|---|---|---|---|---|---|
| 天皇陛下御在位60年100,000円金貨幣 | 昭和61年 | 100,000円 | 20.0g | 30.0mm | 1,000万枚 |
| 天皇陛下御在位60年100,000円金貨幣 | 昭和62年 | 100,000円 | 20.0g | 30.0mm | 100万枚 |
| 天皇陛下御即位100,000円金貨幣 | 平成2年 | 100,000円 | 30.0g | 33.0mm | 200万枚 |
| 皇太子殿下御成婚50000円金貨幣 | 平成5年 | 50,000円 | 18.0g | 27.0mm | 200万枚 |
どれも品位は純金です。出典は財務省「記念貨幣一覧」と造幣局の記念貨幣一覧です。
見分ける時は「直径」と「年銘」を見る
ケースに入ったままでも、年銘(昭和61年・昭和62年・平成2年・平成5年)は読み取れることが多いです。
ひと回り大きく感じる33.0mmの金貨なら、30gの御即位10万円金貨の可能性が高いです。30.0mmなら20gの御在位60年10万円金貨、27.0mmなら18gの御成婚5万円金貨です。
- ケースや台紙に書かれた名称と年銘を読む
- 額面が10万円か5万円か1万円かを見る
- 定規があれば、ケースの上から直径の目安を測る
- 何枚あるか、種類ごとに数えて書き出しておく
種類ごとの詳しい計算は、御在位60年の10万円金貨の記事、御即位記念の10万円金貨の記事、御成婚記念5万円金貨の記事で1枚ずつ解説しています。
発行枚数は買取価格に関係する?
昭和61年は1,000万枚、昭和62年は100万枚と、同じ10万円金貨でも発行枚数に10倍の差があります。
バイセルの公式サイトには、重量だけでなく「発行枚数や保存状態(ブリスターパックの有無)による希少価値をプラス」すると書かれています。どこまで上乗せするかは店ごとの判断なので、気になる時は査定の場で聞いてみましょう。発行枚数については10万円金貨の発行枚数の記事でも扱っています。
1万円金貨や5千円金貨が混ざっていたら
10万円金貨と一緒に、1万円金貨が出てくることもありますよね。1万円金貨も純金で、重さは20gと15.6gの2通りが中心です。
| 重さ | 主な1万円・5千円金貨 | 金の重さで見た目安 |
|---|---|---|
| 20.0g | 天皇陛下御在位10年・20年・30年、令和の天皇陛下御即位記念の1万円金貨 | 455,460円 |
| 15.6g | 長野五輪、FIFA、愛知万博、復興、東京2020、ラグビー、郵便、近代通貨、沖縄、大阪・関西万博の1万円金貨 | 約355,259円 |
| 7.8g | 近代通貨制度150周年記念5千円金貨 | 約177,629円 |
目安はどれも、2026年10月20日17:00公表の22,773円/g×重さです。
額面が1万円でも、20gあれば10万円金貨の御在位60年と同じ重さです。『1万円の金貨だから大したことない』と思ってしまいがちですが、重さで見るとまったく違うんです。
外国の地金型金貨や、銀貨・白銅貨は、この記事の計算には入りません。たとえば昭和51年の天皇陛下御在位50年記念は100円白銅貨幣で、金貨はありません。
相場の目安は「重さ×金の公表価格」で出せます
10万円金貨の買取相場を知りたい時、ネットで「〇〇円」とだけ書かれた数字を探しても、日付がバラバラで迷いますよね。
実は、自分で目安を出すほうが早いんです。必要なのは金貨の重さと、その日の金の公表価格だけです。
- 金貨の種類を確かめて、重さ(20g・30g・18gなど)を決める
- 田中貴金属工業のサイトで、その日の金の「店頭買取価格」を見る
- 1gあたりの価格×重さ×枚数を計算する
- 出てきた金額を「素材としての物差し」としてメモしておく

金の価格は田中貴金属工業の金価格ページで毎営業日に公表されています。
例えば3枚持っている場合の計算
御在位60年の10万円金貨が3枚ある場合で考えてみましょう。
22,773円×20g×3枚=1,366,380円が、2026年10月20日17:00公表の価格で見た素材の目安です。
御即位10万円金貨が1枚と、御在位60年が2枚の組み合わせなら、683,190円+455,460円×2枚で1,594,110円になります。
10万円金貨と1万円金貨が混ざっている時
実家の金庫から出てくる時は、種類がバラバラなことも多いですよね。その場合は、種類ごとに重さを掛けてから足し合わせます。
| 手元にあるもの | 計算 | 素材の目安 |
|---|---|---|
| 御在位60年10万円金貨 2枚 | 22,773円×20g×2枚 | 910,920円 |
| 長野五輪の1万円金貨 1枚 | 22,773円×15.6g×1枚 | 約355,259円 |
| 合計 | 上の2行を足す | 約1,266,179円 |
この合計が、10万円金貨の売却を考える時の「全体の物差し」になります。店で見積もりをもらったら、1枚ずつの内訳と合計の両方を見比べてみましょう。
計算した日付と時刻、使った1gあたりの価格を一緒にメモしておきましょう。あとで別の店の見積もりと比べる時、どの日の価格で比べたのかが分からなくなるのを防げます。
「買取価格」と「小売価格」の違い
田中貴金属工業のページには、価格が2つ並んでいます。売る人向けの「店頭買取価格」と、買う人向けの「店頭小売価格」です。
| 区分 | 2026年10月20日17:00公表 | 20gの場合 |
|---|---|---|
| 金の店頭小売価格(税込) | 23,322円/g | 466,440円 |
| 金の店頭買取価格(税込) | 22,773円/g | 455,460円 |
| 1gあたりの差 | 549円 | 10,980円 |
売る時の目安には、低いほうの買取価格を使いましょう。小売価格で計算すると、期待が先に膨らんでしまいます。
目安が分かったら、その金額より低い店はやめたほうがいいですか?
低いから悪いとは言い切れません。金地金の価格はインゴット向けなので、金貨の評価の仕方は店ごとに違います。目安は「比べる時の物差し」として使ってください。
金の公表価格は日々動きます。計算した金額は、その日その時刻の参考値です。数日たってから店に行くと、目安そのものが変わっていることがあります。
銀行で両替するのと買取に出すのはどちらがいい?
『そもそも、お金なんだから銀行で替えるのが筋では?』と考える方もいますよね。その考えは間違っていません。
記念金貨は法律で定められた貨幣なので、銀行などの金融機関の窓口で通常のお金と引き換えられます。
記念貨幣は、「通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律」において、貨幣として定められているため、全て通常の貨幣と同じように使用することができます。
出典:財務省「過去に発行された記念貨幣は、現在でもお金として使えますか」
ただし、引き換えで受け取れるのは額面の金額です。10万円金貨なら10万円、5万円金貨なら5万円になります。
- 額面どおりの金額で受け取れる
- 価格の交渉や店選びがいらない
- 日本銀行は本店と全支店で受け付けている
- 金としての価値は受け取れない
- 日本銀行は事前予約が求められ、郵送では受け付けていない
- 民間の金融機関の手数料は、公式の記述が見当たらない
日本銀行の窓口で引き換える時の条件
日本銀行は、記念貨のように「流通に不便なお金」も引き換えの対象にしています。条件を表にまとめました。
| 項目 | 日本銀行の案内 |
|---|---|
| 受付場所 | 日本銀行の本店とすべての支店 |
| 受付時間 | 月〜金 9:00〜15:00(祝日・12/31〜1/3を除く) |
| 予約 | 事前の予約をお願いしている(予約がないと当日中に引き換えられない場合がある) |
| 郵送 | 郵送による引き換えは行っていない |
出典は日本銀行「損傷したお金の引換え」です。
お店の支払いに使うことはできる?
『額面で使えるなら、買い物に使ってしまえば?』と思う方もいるかもしれません。法律上は、記念貨幣も通常の貨幣と同じように使えます。
ただ、財務省は自動販売機などでは使えないことがあるとして、使う場合は金融機関の窓口で通常の貨幣と引き換えるよう案内しています。どちらにしても受け取れるのは額面なので、金の価値を生かしたいなら買取の見積もりと比べてから決めましょう。
迷った時の決め方
額面と素材の目安の差が大きい今は、買取の金額を一度は聞いてみる価値があります。
一方で、「記念の品だから現金にしたくない」「家族で分けやすい額面のまま残したい」という場合は、無理に売る必要はありません。
- 現金化して少しでも多く受け取りたい時は、買取の見積もりを先にとる
- 額面で十分、手間をかけたくない時は、銀行での引き換えも選べる
- 決めきれない時は、買取の査定だけ受けて持ち帰り、家族と相談する
両替と買取の比べ方は、銀行で換金と買取どちらが得かの記事で場面別に掘り下げています。
店によって参考価格はどれくらい違う?
10万円金貨の買取価格は、店によって大きく違います。これは、どこかが正しくてどこかが間違っているという話ではないんです。
店ごとに、金貨1枚をどう評価するかの基準が違います。コレクション品として上乗せする店もあれば、金の重さ中心で見る店もあります。
公式サイトに出ている参考価格の例
2026年10月20日に、各社の公式サイトで確認できた天皇陛下の10万円金貨の参考価格です。順位を付けるためではなく、幅を知るための表です。
| 店(公式の表記) | 御即位10万円金貨 | 御在位60年10万円金貨 | 価格の性質 |
|---|---|---|---|
| 買取大吉 | 892,800円 | 595,200円 | 2026年10月20日更新の買取参考価格 |
| 大黒屋 | 644,000円 | 421,000円 | 更新日2026年10月20日の金貨買取価格表 |
| 金貨買取本舗 | 619,440円 | 406,530円 | 2026年10月20日の一般用宅配買取価格(税込) |
どの店も「参考価格」「買取金額を保証するものではない」といった注記を付けています。実際の金額は、状態や付属品、その日の相場で変わります。
1gあたりに直すと比べやすい
重さの違う金貨を比べる時は、1gあたりに直すと見やすくなります。
御即位10万円金貨なら、892,800円÷30gで29,760円/g、644,000円÷30gで約21,467円/gです。
同じ日の金の店頭買取価格22,773円/gと並べると、店ごとの評価の幅がよく分かりますよね。
同じ金貨なのに、店でこんなに違うんですね。高いところだけ見ればいいんですか?
参考価格は「状態のよい1枚」の例であることが多いです。手元の金貨で実際にいくらになるかは、査定を受けて初めて分かります。数字の高さだけで決めず、2〜3店の見積もりを並べてみましょう。
参考価格の注記はここを読む
参考価格の横や下には、小さな注記が付いています。ここを読み飛ばすと、数字の意味を取り違えやすいんです。
| 注記の書き方の例 | 読み取れること |
|---|---|
| 買取金額を保証するものではない | 実際の金額は査定で決まる |
| 状態や相場などによって変動する | 傷や付属品、その日の金価格で上下する |
| 過去の買取実績・過去最高買取実績 | 今日の価格とは限らない |
| 宅配買取限定の価格 | 店頭とは金額が違うことがある |
| 何年何月時点の金額 | 日付が古いと、今の金価格とずれている |
数字を見たら、まず「いつの価格か」と「何の価格か」を確かめておきましょう。これだけで、比べ間違いがぐっと減ります。
おたからやの参考買取価格を見る時の注意
おたからやの公式サイトにも天皇金貨の参考買取価格が載っています。たとえば天皇陛下御即位記念10万円金貨は900,000円です。
ただし、これは公式に「2026年1月29日時点の過去最高買取実績であり、現在の買取価格ではありません」と書かれています。今日の価格として読まないようにしましょう。
店ごとの差をもっと詳しく知りたい方は、店による買取価格の違いの記事も参考にしてください。
ケース・傷・付属品は査定にどう影響する?
『ケースから出してしまったから、もう値段がつかないかも』と心配する声はよく聞きます。結論から言うと、ケースがなくても買い取ってもらえます。
ただ、ケースや付属品がそろっているほうが評価されやすい、というのが各社の公式な説明です。
各社の公式サイトに書かれていること
ケースや傷について、公式サイトで確認できた説明を並べました。
| 店 | ケース・付属品について | 傷・汚れについて |
|---|---|---|
| おたからや | 付属品がそろっているほど評価が高くなる傾向がある。ケースから出した金貨も買取可能 | 金や貴金属としての価値に大きな影響はない |
| 買取大吉 | ケースや付属品と一緒に売ると査定が上がりやすい | 傷がついていても買取可能 |
| 大黒屋 | ブリスターパック入りや付属品がすべてそろった状態を高価買取のポイントに挙げている | 何も手を加えずそのまま持ち込むことが査定に反映される |
| バイセル | ケースがない状態でも査定・買取が可能 | 状態によって価値がゼロになることはない |
どの店も「ケースなしでも売れる」「付属品があればプラスになりやすい」という点では、ほぼ同じことを言っています。
売る前にやらないほうがいいこと
ここが大事なところです。きれいにしようとして、自分で磨いたり拭いたりしないでください。
大黒屋の公式サイトには「埃がついてしまったから布で拭き取った」というだけでも擦り傷がつくほど繊細だ、と書かれています。
- 布やティッシュで金貨の表面を拭く
- 研磨剤や薬品で汚れを落とそうとする
- ブリスターパックやカプセルを開けて中身を出す
- 付属の箱や説明書を「いらないもの」として捨てる
裸の金貨は、布でくるんでおく程度で十分です。気になる汚れや曇りがあっても、そのまま持ち込みましょう。
箱も保証書も見当たらないんです。それでも査定してもらえますか?
大丈夫です。付属品がなくても買取の対象になります。見つかった分だけでも一緒に持って行けば、それで十分ですよ。
ブリスターパックは開けずに持って行く
金貨がブリスターパックに入ったままなら、そのままの状態で査定に出しましょう。大黒屋は「未使用・未開封品」を高価買取のポイントに挙げ、バイセルも未開封品はより高評価につながると説明しています。
中身を確かめたくなる気持ちは分かります。でも、開けてしまうと元の状態には戻せないので、ケースの上から見るだけにしておくのがおすすめです。
付属品がそろっているか確かめる
- 金貨が入っていたケース・ブリスターパック・カプセル
- 外箱やケースを包んでいた袋
- 説明書や台紙
- 同じ場所から出てきたほかの記念硬貨
偽物が心配な時に知っておきたいこと
『もしかして偽物だったらどうしよう』と不安になる方もいますよね。特に昭和の御在位60年の10万円金貨には、偽造の事件があったことが知られています。
ここでは、公的な記録で確かめられる範囲だけをお伝えします。
ずっと家にあった金貨なので、偽物とは思えないんですが、査定で疑われたりしませんか?
真贋の確認は、どの金貨でも査定の中で行われるものです。疑われているというより、店が通常の手順で確かめているだけなので、構えずに見てもらいましょう。
国会の記録に残っていること
1990年6月1日の参議院大蔵委員会で、日本銀行の発券局長は、偽造事件が分かった2月1日以降に市中から戻った10万円金貨が33万8千枚だったと答えています。
1991年2月13日の衆議院大蔵委員会では、大蔵省の理財局長が、捜査当局が押収した偽貨が2万2千枚、日本銀行が保有する偽貨が8万6千枚だと述べています。
同じ答弁では、御在位60年の10万円金貨は昭和61・62年の合計で1,100万枚発行されたとされています。
| 公的な記録 | 内容 |
|---|---|
| 1990年6月1日 参議院大蔵委員会 | 偽造事件の発覚後に戻った10万円金貨 33万8千枚 |
| 1991年2月13日 衆議院大蔵委員会 | 押収された偽貨 2万2千枚、日本銀行が保有する偽貨 8万6千枚 |
| 同上 | 昭和61・62年の発行枚数の合計 1,100万枚 |
出典は国会会議録(1990年6月1日・1991年2月13日)です。
心配な時にできること
不安だからといって、自分で削ったり、薬品で試したりするのはやめておきましょう。本物だった場合に、価値を下げてしまいます。
- 買取店で査定を受けて、真贋の確認も含めて見てもらう
- 買取できないと言われた時は、理由をその場で聞いておく
- 気になる点があれば、1店で決めずに別の店でも見てもらう
財務省は、偽造の1万円銀貨幣について「真偽に不安を感じられた場合には、お手数ですが、お近くの警察、または日本銀行までお知らせください」と案内しています。10万円金貨の確かめ方は、偽物の見分け方の記事で詳しく扱っています。
買取を断られた時は
まれに、店で「うちでは買取できません」と言われることもあります。そんな時は落ち込まずに、理由を聞いてみてください。
「どの点が理由で、買取できないのでしょうか?」
扱っていない品目なのか、真贋の確認ができないのか、理由によって次の行き先が変わります。断られた時の進め方は買取を断られた時の記事で詳しく解説しています。
どこで売る?売り先ごとの違い
10万円金貨を売りたいと思った時、行き先はいくつか考えられます。それぞれ受け取れる金額の考え方が違います。

| 売り先 | 受け取れる金額の考え方 | 確かめたいこと |
|---|---|---|
| 銀行・日本銀行 | 額面どおり | 予約・受付時間、民間金融機関の手数料 |
| 金・貴金属の買取店 | 店ごとの単価と評価 | 公式の参考価格、手数料、査定方法 |
| 金貨・古銭の専門店 | 店ごとの単価と評価 | 価格表の更新日、店頭か宅配か |
| 田中貴金属(RE:TANAKA) | 公式に「円表記のある法定通貨」を買取できないものに挙げている | 金価格の物差しとして使う |
| 個人間の売買 | 自分で値段を決める | 偽物を疑われた時の対応、本人確認や発送の手間 |
田中貴金属は「物差し」として使う
田中貴金属工業の金価格は相場の目安にとても便利です。ただ、RE:TANAKAの案内では「円表記のある法定通貨」が買取できないものに入っています。
10万円金貨を名指しした記述はありませんが、売り先として考えるより、価格を見るためのページとして使うのが現実的です。
買取店のタイプと選び方
大手の買取チェーンは店舗が多く、店頭・出張・LINE査定など、売り方を選べるのが強みです。金貨・古銭の専門店は、価格表を細かく公開しているところがあります。
どちらが向いているかは、近くに店があるか、何枚あるか、急ぐかどうかで変わります。売り先ごとの違いは10万円金貨をどこで売るかの記事で、店の比べ方は買取店の選び方の記事で詳しく解説しています。
- 公式サイトに10万円金貨の参考価格や価格表があるか
- 価格に更新日が書かれているか
- 査定料・キャンセル料の扱いが公式に書かれているか
- 店頭・出張・宅配・LINE査定のどれが使えるか
- ケースなし・傷ありでも買取できると書かれているか
近所に買取店が何軒かあるんですが、全部回るのは大変そうで。
まずはLINE査定やフォーム査定で、おおよその金額を聞いてみる方法もあります。気になった1〜2店にだけ実物を持ち込めば、手間はぐっと減りますよ。
10万円金貨の買取の流れと準備するもの
売り先の目星がついたら、あとは実際に査定を受けるだけです。初めてでも迷わないよう、流れを順番に並べました。
- 金貨の種類と枚数を書き出し、その日の素材の目安を計算する
- 付属品と本人確認書類をそろえる
- 店頭・出張・LINE査定など、使う方法を選んで申し込む
- 提示額と内訳を聞き、目安と比べる
- 納得できたら書類に記入して売る。迷ったら持ち帰る

店頭・出張・宅配・LINE査定の違い
査定の受け方は、店によって選べる種類が違います。公式サイトで確認できた方法を、使い方ごとに並べました。
| 方法 | 向いている場面 | 公式に案内している店の例 |
|---|---|---|
| 店頭 | 近くに店があり、その場で金額を聞きたい | おたからや、買取大吉、なんぼや、大黒屋 |
| 出張 | 枚数が多い、外出がむずかしい | おたからや、買取大吉、なんぼや、大黒屋 |
| 宅配 | 近くに店がない | なんぼや、大黒屋、金貨買取本舗 |
| LINE査定など | まず金額の見当をつけたい | おたからや、大黒屋、金貨買取本舗 |
LINE査定は、写真を送るだけで金額の見当がつけられる手軽な方法です。ただ、最終的な金額は実物を見てから決まるので、そこは分けて考えておきましょう。
宅配で送る場合は、現行貨幣の宅配買取に対応していないと書いている店もあります。記念金貨を送ってよいか、申し込む前に店へ確かめておくと安心です。
本人確認書類を用意しておく
古物営業法では、古物を買い受ける時に、相手の住所・氏名・職業・年齢を確認することが定められています。対価の総額が1万円以上の取引が対象です。
記念金貨がこの法律の「古物」にあたるかを書いた公式の説明は見つかりませんでした。それでも、店頭では身分証を求められると考えて用意しておきましょう。
| 場面 | 確認しておきたいこと |
|---|---|
| 店頭で売る | 運転免許証などの本人確認書類を持参する |
| 現金で200万円を超える取引 | 犯罪収益移転防止法の取引時確認の対象になる |
| 18歳未満が売る | 東京都の条例では、保護者の同意などがないと古物商は買い受けられない |
査定の場で聞いておきたいこと
提示額を聞いたら、その場で次のように聞いてみてください。
「この金額は、1枚あたりいくらで計算していますか?」
「ケースがあった場合とない場合で、金額は変わりますか?」
内訳を聞くことで、店ごとの評価の違いが分かります。聞いたからといって、売らなければいけないわけではありません。
実際に査定してもらうなら
ここまでで目安と準備がそろったら、実物を見てもらうのが一番の近道です。素材の目安は自分で出せても、手元の1枚がいくらになるかは、査定を受けないと分からないからです。
おたからやは店舗数2,080店舗以上(2026年10月時点・公式)で、店頭・出張・LINE査定などから売り方を選べます。査定料・鑑定料は無料と公式に書かれているので、金額を聞くだけでも使いやすいですよ。
PR|金・記念金貨の買取
記念金貨の査定額を確かめる
10万円金貨・5万円金貨・1万円金貨は、ケースから出したものや傷があるものも査定してもらえます。店頭のほか出張査定やLINE査定も選べるので、当日の金額を聞いてから売るかどうか決めましょう。
査定料無料公式サイトで査定方法を確認する買取価格は日々変わります。最新の価格・条件は公式サイトで確認してください。
高く売るための準備や、見積もりの比べ方の順番は10万円金貨を高く売る方法の記事で詳しく紹介しています。
手数料と出張買取で確かめておくこと
『査定料無料と書いてあるけど、あとから何か引かれない?』と気になる方もいますよね。確かめるべきなのは、査定料だけではありません。
無料と書いてある店なら、提示された金額がそのまま手元に入るんですよね?
多くの場合はそうですが、振込手数料や送料の扱いは店によって書き方が違います。「受け取る金額はいくらになりますか?」と最後に一言聞いておくと安心ですよ。
公式サイトに書かれている手数料
| 店 | 公式サイトの表記 |
|---|---|
| おたからや | 査定料・鑑定料は一切いただいていない。出張料・査定料・買取手数料が無料の無料出張買取 |
| 買取大吉 | 査定料・出張料・買取手数料・キャンセル料がすべて無料 |
| なんぼや | 査定料・キャンセル料はかからない。精錬手数料を一切頂戴していない |
| 大黒屋 | 買取が成立しても手数料がかからない。分析料やキャンセル料もいただいていない(金・貴金属の表記) |
田中貴金属のRE:TANAKAのように、振込手数料はお客さんの負担と書いているところもあります。受け取り方法で差が出ないかも確かめておきましょう。
- 査定料・鑑定料がかかるか
- 売らなかった時のキャンセル料がかかるか
- 現金か振込か、振込なら手数料は誰が負担するか
- 出張や宅配の場合、送料・出張料がかかるか
出張買取を頼む時のルール
自宅に来てもらう出張買取は、特定商取引法の「訪問購入」にあたります。消費者庁の案内では、次のようなルールがあります。
| ルール | 内容 |
|---|---|
| 不招請勧誘の禁止 | 頼んでいない人の自宅で、売買の勧誘をしてはいけない |
| クーリング・オフ | 法定の書面を受け取った日から数えて8日以内なら、申込みの撤回や契約の解除ができる |
| 引渡しの拒絶 | クーリング・オフの期間中は、品物の引き渡しを拒める |
自分から呼んだ業者だけを家に入れ、ほかの品物まで見せないようにしましょう。困った時は消費者ホットライン「188」で、近くの消費生活センターにつないでもらえます。
詳しくは消費者庁 特定商取引法ガイド「訪問購入」で確認できます。
やめておきたい売り方
- 1店だけの見積もりで、その場ですぐ決める
- 金額の内訳を聞かないまま書類にサインする
- 頼んでいない訪問業者に、金貨を見せて売る
- 自分で磨いてから査定に出す
売ったあとの税金と、相続・遺品の金貨
10万円金貨を売ったあとに気になるのが税金ですよね。ここは国税庁の説明に沿って、仕組みだけを押さえておきましょう。
1枚売っただけでも、確定申告をしないといけないんでしょうか?
売った金額だけでは決まらず、その年のほかの譲渡益や持っていた期間で変わります。下の仕組みを見たうえで、迷ったら税務署に聞いてみましょう。
売った時は「譲渡所得」になる
国税庁のタックスアンサーNo.3161では、金地金を売った時の所得は、原則として譲渡所得として総合課税の対象とされています。
国税庁の報道発表の資料には、「金地金等(金・白金地金、金貨・白金貨)」の譲渡で大きな譲渡益が出た場合も、原則として総合課税の譲渡所得として課税すると書かれています。
| 持っていた期間 | 課税される譲渡所得の考え方 |
|---|---|
| 5年以内 | 譲渡益の合計から特別控除50万円を引いた額 |
| 5年超 | 特別控除50万円を引いたあと、さらに2分の1にした額 |
特別控除の50万円は、その年の総合課税の譲渡益の合計に対しての上限です。ほかに売ったものがあれば、合わせて考えます。
譲渡益は、売った金額から取得にかかった費用などを引いたものです。自分のケースで申告が要るかどうかは、税務署か税理士に確かめてください。
- 店が発行した買取明細や計算書
- 売った日付と、金貨の種類・枚数
- 手に入れた時の記録(購入した時の書類や、相続の時の書類など)
- 振込で受け取った場合の入金記録
支払調書の仕組み
金貨は、所得税法で「金地金等」として支払調書の対象に含まれています。金地金等の売買を業としている店が、1回に200万円を超える対価を支払う場合、税務署に支払調書を出します。
たとえば買取大吉の公式サイトには、御即位10万円金貨3枚まとめの買取参考価格として2,678,400円が載っています。このくらいの金額になると、支払調書の対象になりえます。
支払調書は、店が税務署に取引を報告する書類です。出されたから課税される、出されないから申告しなくていい、というものではありません。
相続した金貨・遺品の金貨を売る時
親の遺品から10万円金貨が出てきた、という相談はとても多いです。相続税法では、相続した財産は取得した時の時価で評価すると定められています。
記念金貨の相続税評価を個別に書いた国税庁の記述は見つかりませんでした。相続税の申告が必要になりそうな時は、税理士に相談するのが安心です。
- 金貨の種類・枚数・付属品を家族で一緒に確かめる
- 相続人の間で、誰が受け取るか、売るか残すかを話し合う
- 素材の目安を計算し、査定を受けて金額を共有する
- 売った金額と書類を保管し、税金の相談に備える
税金のくわしい考え方は10万円金貨を売った時の税金の記事で、相続の進め方は相続した10万円金貨の記事でまとめています。
よくある相談:10万円金貨の買取で多い悩み
Yahoo!知恵袋には、10万円金貨の買取についての相談がたくさん寄せられています。よく見かける内容を要約して、順番に答えていきます。
御在位60年の10万円金貨を、少しでも高く買ってくれる所はどこ?
御在位60年の金貨を手放したいけれど、どこが高いか分からない、という相談です。
答えとしては、1店に決め打ちせず、公式の参考価格がある店を2〜3店選んで見積もりをとるのが近道です。先に紹介したように、同じ日でも店によって参考価格に幅があります。
価格表を見て一番高い店に行けば、その金額で売れますか?
参考価格は状態のよい1枚の例であることが多いので、手元の金貨の金額は査定で決まります。表の金額は「店を選ぶ時の手がかり」くらいに考えておきましょう。
銀行で交換するのと、買取に出すのはどちらがいい?
御在位60年の10万円金貨を売ろうとしていて、銀行で額面と交換するのとどちらが得か、という相談もよくあります。
今は素材の目安が額面を上回っているので、受け取る金額だけで比べれば買取のほうが大きくなりやすいです。20gの金貨で、額面10万円に対して素材の目安は455,460円(2026年10月20日17:00公表の価格で計算)です。
母の収集品から1枚出てきたけれど、家族も興味がない
親の収集品から10万円金貨が出てきて、家族も持っていたいわけではないので売りたい、という相談です。
こういう時は、まず家族でどうするか決めてから、種類と付属品を確かめて査定に出すと話が早く進みます。1枚だけでも、店頭やLINE査定で気軽に相談できます。
田中貴金属に持って行ったら、思っていた対応と違った
御在位60年の10万円金貨を田中貴金属工業に持ち込んだところ、思っていたような買取にならなかった、という相談も見かけます。
先にお伝えしたとおり、RE:TANAKAの案内では「円表記のある法定通貨」が買取できないものに入っています。金価格が公表されている会社だからといって、記念金貨の売り先になるとは限らないんです。
金価格はそこで確かめて、実際の売却は記念金貨を扱っている買取店で相談する。この順番にしておくと、行ったり来たりせずに済みます。
- 迷っている人の多くは「どこが高いか」と「銀行との違い」で止まっている
- どちらも、重さから素材の目安を出すと判断しやすくなる
- 店選びは参考価格の幅を知ったうえで、見積もりを比べて決める
よくある質問
10万円金貨はお店で買い物に使えますか?
記念貨幣は法律上は通常の貨幣と同じように使えます。ただ、財務省は自動販売機などで使えないことがあるとして、使う時は金融機関の窓口で通常の貨幣と引き換えるよう案内しています。
昭和61年と昭和62年の10万円金貨で、買取の金額は変わりますか?
どちらも純金20gで、金の重さで見た目安は同じです。発行枚数は昭和61年が1,000万枚、昭和62年が100万枚と違いますが、評価の仕方は店によって異なるので、査定で確かめましょう。
ケースから出してしまった10万円金貨も売れますか?
売れます。各社の公式サイトでも、ケースなしの金貨を買取の対象としています。ケースや付属品が残っていれば、一緒に持って行きましょう。
記念硬貨の10万円金貨を何枚もまとめて売っても大丈夫ですか?
問題ありません。ただ、店が1回に支払う金額が200万円を超えると支払調書の対象になります。税金の扱いが気になる時は、売る前に税務署や税理士に相談しておくと安心です。
田中貴金属で10万円金貨は買い取ってもらえますか?
RE:TANAKAの案内では「円表記のある法定通貨」が買取できないものに挙げられています。田中貴金属工業の金価格は、相場の物差しとして使うのがおすすめです。
まとめ
- 10万円金貨は純金の20gか30gで、素材の目安は額面を大きく上回っている
- 目安は「その日の金の店頭買取価格×重さ×枚数」で自分で出せる
- 銀行では額面、買取では店ごとの評価で金額が決まる
- 参考価格は店によって幅があるので、2〜3店の見積もりを比べる
- ケースなし・傷ありでも売れる。自分で磨かず、付属品はそろえて持ち込む
- 売ったあとの税金や相続の扱いは、国税庁の説明を確かめ、迷ったら専門家に相談する







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