当サイトの記事は、財務省・造幣局・日本銀行・国税庁など公的機関の情報、田中貴金属工業の公表価格、各買取店の公式情報、Yahoo!知恵袋などの公開された声をもとに編集部が独自に執筆しています。金価格・買取価格は記事執筆日時点の参考値で、日々変わります。
「父は10万円で買ったと言っていた」。そんな話を聞いて、元の値段が気になった方も多いはずです。
結論から言うと、10万円金貨の販売価格は、財務省の一覧には載っていません。昭和と平成2年の10万円金貨は、金融機関の窓口で額面と引き換える形だったと読めます。
この記事では、10万円金貨と1万円金貨で手に入れ方がどう違ったのか、当時の値段と今の受取額の比べ方をお伝えします。
天皇陛下御即位の10万円金貨って、元はいくらで売っていたんですか?
財務省の一覧には販売価格の欄がなく、引き換えが始まった日だけが載っています。窓口で10万円と引き換える形だったと読めますよ。
10万円金貨は「買う」より「引き換える」金貨でした
財務省の記念貨幣一覧(PDF)では、昭和61年・62年の御在位60年、平成2年の御即位、平成5年の皇太子殿下御成婚の金貨に販売価格がありません。載っているのは引換開始日だけです。
一覧の記載を並べると、次のとおりです。出典は財務省の記念貨幣一覧(PDF)です。
| 金貨 | 額面 | 重さ | 引換開始 | 一覧の販売価格 |
|---|---|---|---|---|
| 天皇陛下御在位60年(昭和61年銘) | 100,000円 | 20.0g | 昭和61年11月10日 | 記載なし |
| 天皇陛下御在位60年(昭和62年銘) | 100,000円 | 20.0g | 昭和62年5月13日 | 記載なし |
| 天皇陛下御即位(平成2年銘) | 100,000円 | 30.0g | 平成3年4月10日 | 記載なし |
| 皇太子殿下御成婚(平成5年銘) | 50,000円 | 18.0g | 平成5年9月9日 | 記載なし |
平成2年の国会で、政府委員が、プレミアム型(額面より高い値段で売る形)にしていれば、金融機関の窓口で両替を求める形の偽造は防げたはずだ、と答弁しています。ここから、これらの金貨は窓口で額面と引き換える方式だったと読めます。
ただ、「額面で引き換えた」とはっきり書いた公式の文書は見つかっていません。この記事でも、記録から読める範囲としてお伝えしますね。
『じゃあ父が10万円で買ったというのは?』と思いますよね。窓口で10万円と引き換えたことを「買った」と話していた、と考えると筋が通ります。
1万円金貨は「販売価格」で売られていました
1万円金貨も、窓口で1万円と引き換えたんですか?
1万円金貨は違います。額面より高い販売価格がついていて、申し込んで買う形でした。
長野オリンピックの1万円金貨から後は、財務省の一覧に販売価格が載っています。主な金貨を並べると、次のとおりです。
| 1万円金貨・5千円金貨 | 年銘 | 重さ | 販売価格(公的な記載) |
|---|---|---|---|
| 長野オリンピック(第1次) | 平成9年 | 15.6g | 38,000円 |
| 長野オリンピック(第2次・第3次) | 平成9年・10年 | 15.6g | 38,737円 |
| 天皇陛下御在位10年 | 平成11年 | 20.0g | 41,000円 |
| 2002FIFAワールドカップ | 平成14年 | 15.6g | 40,000円 |
| 2005年日本国際博覧会 | 平成16年 | 15.6g | 40,000円 |
| 天皇陛下御在位20年 | 平成21年 | 20.0g | 80,000円 |
| 東日本大震災復興事業(第一次〜第四次) | 平成27年 | 15.6g | 95,000円 |
| 東京2020(第一次) | 平成30年 | 15.6g | 120,000円 |
| 天皇陛下御在位30年 | 平成31年 | 20.0g | 138,000円 |
| 天皇陛下御即位記念(令和) | 令和元年 | 20.0g | 140,555円 |
| 沖縄復帰50周年 | 令和4年 | 15.6g | 153,500円(税込) |
| 2025年日本国際博覧会 | 令和7年 | 15.6g | 268,000円(税込み) |
| 近代通貨制度150周年(5千円金貨) | 令和3年 | 7.8g | 76,000円(税込) |
『記念の金貨なのに、額面より高いのはなぜ?』と不思議に思いますよね。
東京2020以降の金貨について、財務省は「貨幣の製造等に要する費用が額面価格を上回る、プレミアム型の記念貨幣」と説明しています。額面より高い値段で売られていたのは、こうした理由なんです。
ほかの年の金貨も含めた一覧は、日本の記念金貨一覧で見られます。

当時の値段と、今の受取額はどう比べる?
今の受取額は、当時の値段ではなく「売る日の金価格×重さ」と店の評価で決まります。当時の値段は、手に入れた時の記録として見ておくのがよさそうです。
2026年10月20日17:00に田中貴金属工業が公表した金の店頭買取価格22,773円/g(税込)で、いくつか並べてみました。
| 金貨 | 当時の値段 | 金の目安(22,773円/g) | 大黒屋の価格表(2026年10月20日) |
|---|---|---|---|
| 御即位記念10万円金貨(30g) | 額面10万円で引き換え | 683,190円 | 644,000円 |
| 皇太子殿下御成婚5万円金貨(18g) | 額面5万円で引き換え | 409,914円 | 376,000円 |
| 長野オリンピック1万円金貨(15.6g) | 38,000円〜38,737円 | 約355,259円 | 322,000円 |
| 2025年日本国際博覧会1万円金貨(15.6g) | 268,000円 | 約355,259円 | 322,000円 |

金の目安は記事執筆日時点の参考値で、金地金の価格で計算したものです。記念金貨の買取価格そのものではありません。
こうして並べると、当時の値段と今の金額の関係は金貨ごとにまったく違いますよね。この表の中では、発行が古い金貨ほど当時の値段と今の金額の差が大きくなっています。
手に入れた値段と売る金額の関係は、買った10万円金貨を売ると損?でもくわしく扱っています。今の価値の考え方は10万円金貨の価値は今いくら?をどうぞ。
発行当時の値段についてのよくある相談
Yahoo!知恵袋では、元の値段についてこんな相談がよく見られます。
相談1 御即位の10万円金貨は、元はいくらで売っていた?
天皇陛下御即位10万円金貨の、発行当時の値段を知りたいという相談です。
上で見たとおり、財務省の一覧に販売価格の欄はありません。平成3年4月10日から窓口で額面の10万円と引き換える形だったと読めます。金貨そのものの基本は天皇陛下御即位記念10万円金貨とはで紹介しています。
相談2 「在位50年記念金貨」を当時10万円で買ったと聞いた
祖父から、昭和天皇の在位50年記念金貨を売ってきてほしいと頼まれた、という相談です。
財務省の一覧では、昭和51年の御在位50年の記念貨幣は100円白銅貨幣だけで、金貨はありません。「10万円で手に入れた昭和天皇の金貨」なら、御在位60年の10万円金貨の可能性が高そうです。
年銘が昭和61年か62年かを、まず確かめてみてください。くわしくは天皇在位50年記念金貨はある?で紹介しています。
相談3 父が10万円で手に入れた金貨、今の価値は?
昭和天皇の在位60年の記念金貨を、父が当時10万円で手に入れたという相談です。
御在位60年の10万円金貨は純金20gなので、2026年10月20日17:00の公表価格なら金の目安は455,460円です。額面の10万円より、かなり上になっています。
『10万円で手に入れたなら、10万円で売れれば十分』と考える方もいますよね。ただ、売る前に買取の金額を一度聞いてみると、思っていた数字と違うことも多いですよ。
手元の金貨の「当時の値段」を調べる手順
- 金貨の額面と年銘を確かめる
- 財務省の記念貨幣一覧で、同じ名前と年銘の行を探す
- 販売価格があれば「販売」、なければ「窓口で引き換え」と考える
- 売る日の金価格×重さで、今の目安を出す
- 買取店で今の金額を聞き、当時の値段と並べてみる
手に入れた時の申込書や領収書が残っていれば、一緒に保管しておきましょう。売った時の税金を考える時に役立つことがあります。
今の金額を知りたくなったら、無料で査定してもらえる店に聞いてみるのが早いです。
PR|金・記念金貨の買取
記念金貨の査定額を確かめる
10万円金貨・5万円金貨・1万円金貨は、ケースから出したものや傷があるものも査定してもらえます。店頭のほか出張査定やLINE査定も選べるので、当日の金額を聞いてから売るかどうか決めましょう。
査定料無料公式サイトで査定方法を確認する買取価格は日々変わります。最新の価格・条件は公式サイトで確認してください。
おたからやは店舗数2,080店舗以上(2026年10月時点・公式)で、店頭・出張・LINE査定などに対応しています。査定料・鑑定料は無料と公式に書かれています。
- 金貨(ケースや袋はそのまま)
- 箱・説明書などの付属品
- 申込書や領収書など、手に入れた時の記録
- 本人確認書類
10万円金貨の売り方全体は、10万円金貨の買取ガイドにまとめています。
よくある質問
皇太子殿下御成婚記念5万円金貨の販売価格はいくらでしたか?
財務省の一覧には販売価格の欄がなく、平成5年9月9日の引換開始日だけが載っています。10万円金貨と同じく、窓口で額面と引き換える形だったと読めます。
長野オリンピック金貨の販売価格はいくらでしたか?
財務省の一覧では、第1次(ジャンプ)が38,000円、第2次(フィギュアスケート)と第3次(スピードスケート)が38,737円です。
10万円金貨の販売価格と、今の買取価格は関係ありますか?
直接は関係しません。買取の金額は、売る日の金価格と重さ、それに店の評価で決まります。当時いくらで手に入れたかは、税金を考える時の記録として残しておくとよいですよ。
まとめ
- 10万円金貨と5万円金貨は、財務省の一覧に販売価格がなく引換開始日だけが載っている
- 窓口で額面と引き換える形だったと読める(明記した公式文書は見つかっていない)
- 長野オリンピック以降の1万円金貨は、38,000円〜268,000円の販売価格で売られた
- 今の受取額は、当時の値段ではなく売る日の金価格×重さと店の評価で決まる
- 手に入れた時の記録は、金貨と一緒に保管しておく







コメント